入局のご案内

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血液内科 研修システム

初期研修プログラム

対象疾患は、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病のような良性疾患から、白血病、悪性リンパ腫に至るまで、血液疾患全般をカバーしますが、入院症例は造血器悪性疾患が最も多く、化学療法、造血幹細胞移植を積極的に行っています。また北海道大学病院は北海道地区のエイズ治療ブロック拠点病院として指定されており、血液分野ではAIDSを中心としたHIV感染症の診療も行っています。大学病棟の診療体制はグループ制を取っており、複数の指導医の元で骨髄検査や髄液検査、またIVH挿入などの手技を研修します。グループ制の利点として、症例数を数多く経験できます。グループ単位で行われるカンファレンス以外に血液内科全体で行われるカンファレンスでは、他グループの症例をディスカッションすることにより、見聞を広げることができます。

内科専門研修プログラム(総合内科専門医の取得に向けて)

初期研修修了後は、血液内科に入局し2-3年間関連病院で臨床経験を積みます。1年ごとに複数の病院での研修を基本としており、内科専攻医修了学年(卒後5-6年)で大学病院に戻ります。女性医師は出産などのライフイベントに応じて大学での研修時期をずらすことも可能です。また、年1回の同門会総会で後期研修医発表会を行なっており、それぞれの症例経験、臨床研究を発表します。血液疾患では様々な合併症を伴うため全身を診る必要があり、内科専門研修で求められる幅広い分野の症例経験を積むことができます。症例経験登録システム(J-OSLER)の登録状況を確認しながら、160症例の症例経験、29症例の病歴要約作成を指導医がサポートしていきます。

サブスペシャリティ研修(血液内科専門医の取得に向けて)

卒後4年目からは内科専攻研修と連動して、サブスペシャリティとなる血液内科専攻医としての症例登録が可能となります。Web上での症例登録(55症例の症例経験、15症例の病歴要約)を指導医がサポートしていきます。

大学院での研究

大学院進学希望者は、内科専攻研修の最終学年で大学病院に戻るタイミングが大学院1年目となります。大学病棟グループでの診療を行いながら、専攻研修修了要件を揃えます。定期的に行われる先輩大学院生のリサーチカンンファレンスでの発表を聞き、将来の研究グループを選んでいきます。内科専攻研修を修了の上、大学院2—4年は研究に専念できる期間です。血液内科での基礎研究には海外からの留学生も受け入れています。大学院卒業後は、大学で臨床をしながら基礎研究継続、海外留学、関連病院で臨床を継続するなどそれぞれのキャリア設計に応じた進路に進みます。

教育研修施設(内科専門研修)

愛育病院、帯広厚生病院、釧路労災病院、札幌厚生病院 札幌北楡病院、市立旭川病院、市立札幌病院、市立函館病院、斗南病院、北海道がんセンター、手稲渓仁会病院、勤医協中央病院、北見赤十字病院

分野専攻により取得できる専門医資格

海外留学

歴代留学先、留学生受け入れ実績(図)

海外留学先(2024/4現在)

早瀬英子 MDアンダーソンがんセンター ゲノム医療分野(ヒューストン USA)
下埜城嗣 ゲッティンゲン医療センター 血液腫瘍分野(ゲッティンゲン ドイツ)
関口智子 フレッドハッチンソンがんセンター(シアトルUSA)

留学体験記

オスロ大学病院

金谷 穣・小杉 瑞葉

平成18年卒

MDアンダーソンがんセンター

早瀬 英子

平成19年卒

サンフォード・バーナム医学研究所

後藤 秀樹

平成14年度

米国国立衛生研究所/国立癌研究所

小野澤 真弘

平成11年卒

カリフォルニア大学サンディエゴ校モーレスがんセンター

小原 雅人

平成10年卒

留学生体験記

武漢大学医学部医学生

孟 詳喩

2014年10月から2か月間、武漢大学医学部学生の孟 詳喩さんが当科に留学されました。

ピエールエマリーキュリー大学

Clara Noizat

2015年6月から2か月間、フランス パリのピエール エ マリーキュリー大学の医学部学生Clara Noizatさんが当科に留学されました。

女性医師・女子医学生に向けて

血液内科には多くの女性医師が所属しており、大学や一般病院で臨床に研究にと大変活躍されています。女性医師、特にこれから所属科を決めようと考えている女子医学生の方々にとってはその科の臨床研修内容や研究内容、学位・専門医資格の取得など以外にも、結婚や出産・育児と仕事との関係については非常に興味のあるところだと思います。当科のある女性医師のコメントをご紹介いたします。

「医師2年目の研修について考えていた頃に第一子妊娠が発覚しました。安定期を迎えたタイミングで医局に妊娠の報告をし、周りの皆さんの協力の下研修を進め、体調を崩すことなく入院前日まで出勤して予定帝王切開の日を迎えました。産後2ヶ月半休み復職し、なんとか2年間で初期研修を終えることができました。「育児をしつつ、内科専攻医取得を諦めなくて済むように」と3年目は大学病院にて勤務を開始しました。外勤と当直・当番を免除いただき、私自身が体調を崩さずに娘と一緒に過ごすことができました。生後5ヶ月から保育園に通い始めた娘は早々と園に慣れて元気に通ってくれましたが流石に数回は熱を出しました。コロナ禍で病児保育はやっておらず、病棟の先生方の助けをお借りして我が子の看病にあたることができました。また5ヶ月間他科で研修をさせていただき初期研修中に経験できなかった症例を経験できました。J-Oslerへの登録は思うように進んでいませんが同期と同じタイミングで専門医試験を受ける望みは絶たれていません。北海道大学血液内科学教室には私以外にも子育てしながら働く先生方がたくさんいらっしゃって、共感をもってサポート頂ける環境にあります。実際に働いてみて「女性医師に優しい教室」であると体感しています。感謝しつつ私もサポートする側になりたいと日々精進しております。」

ある大学勤務女性医師の一週間のスケジュール例

この先生の場合では、本人と相談して、外勤は行わずにその時間を家族と過ごし専門医取得のための準備時間にあてることになりました。また、外勤を希望された場合にも、勤務先には欠勤や早退があり得ることを事前に承諾してもらうなどの配慮を行なっています。さらに、妊娠中の場合は外勤・外来を減らし、急な体調変化に合わせて診療グループ内でサポートするなどの対応も行なっています。

研修・見学の問い合わせ先

当科に興味をもたれた方は、気兼ねなくご連絡ください。いつでも研修・研修をお待ちしております。なお、メールでのお問い合わせは「お問い合わせ」より連絡をください。

医局長:白鳥 聡一
〒060-8638 北海道札幌市北区北15条西7丁目(北海道大学医学部 東北棟2F)
北海道大学大学院医学研究院 内科系部門 内科学分野 血液内科学教室
TEL:011-706-7214
FAX:011-706-7823